「先進医療」の制度では、保険診療と保険外診療の併用が特別に認められています。通常、保険適用外の先進的な医療を受ける場合、医療費は全額自己負担となりますが、安全性や有効性など一定の条件を満たすと認められた「先進医療」を受ける場合、先進医療の技術にかかる費用は全額自己負担となりますが、診察など一般の治療と共通する部分の費用は健康保険の給付対象となるため、自己負担が軽減されます。 入院したときの室料も保険の適用範囲内ですが、個室など普通より条件のよい病室は保険の適用外です。一般によく「差額ベッド」といわれるもので、差額ベッドを希望する場合は入院の室料にあたる差額分を負担すれば、あとは保険が適用されます。 なお、次の条件を満たしていれば、個室に限らず差額が徴収される対象となります。ただし、差額を支払うのは患者が差額ベッドを希望したときに限られます。①1病室の病床数が4床以下 歯の治療はすべて健康保険で受けることができますが、保険が認められていない方法や材料で治療をすると自費診療となり、治療費が全額自己負担となります。ただし、前歯部に金合金などの材料を使用する場合や金属床総義歯などは、保険外併用療養費の対象となり、差額負担で済みます。治療にあたっては、治療方法や費用など、歯科医によく確認するようにしましょう。 なお、先進医療の医療技術は、厚生労働省が定めた基準を満たした医療機関でのみ受けることができます。② 病室の面積が1人当たり6.4平方メートル以上 ③ 病床ごとにプライバシーの確保をはかるための設備を備えていること④ 患者個人用の収納設備や、机、イス、照明の設置39先進医療先進医療差額ベッド差額ベッド歯の治療歯の治療
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